S&P500を20年積み立てた人が「全額売却した」理由がぞっとする

インデックス投資の成功者として知られる個人投資家・T氏(仮名)が、20年間積み立てたS&P500連動ファンドを全額売却した。含み益は約4,800万円。「まだ上がる」と周囲が止める中での決断だった。

バフェット指標が示す「異常値」

T氏が最も重視したのはバフェット指標(株式時価総額÷GDP)だ。2026年1月時点で米国は約195%。過去の暴落局面——2000年のITバブル(約140%)、2008年のリーマンショック(約105%)を大幅に上回っている。「歴史は繰り返さないが韻を踏む。この数字を見て平気でいられるほど楽観的にはなれなかった」。

AIバブルの「不都合な真実」

NVIDIA、Microsoft、Alphabet——AI関連銘柄が指数を押し上げているが、T氏は冷静だ。「AI企業の設備投資は年間2,000億ドルを超えた。しかし、それに見合う収益化の道筋が見えない企業が大半。2000年の光ファイバーバブルと構造が酷似している」。

売却後の資金配分

全額を現金化したT氏のポートフォリオは、米国短期債40%、金(ゴールド)20%、日本円キャッシュ30%、暗号資産(BTC)10%。「暴落後に買い戻すための待機資金だ。暴落は必ず来る。問題はタイミングだけ」。

「正しくても早すぎれば間違いと同じ」

T氏自身も認める最大のリスクは、売却後にさらに市場が上昇し続けること。「でも、20年かけた利益を守ることと、さらなる利益を追うことのどちらが合理的か。答えは明らかだった」。彼の判断が正しかったかどうかは、数年後にしかわからない。